三重県と岐阜県は、ともに有名な刀工を生み出した地です。三重県では「千子派」創始者「村正」、宮本武蔵の愛刀を制作したと伝わる「和泉守兼重」、岐阜県では五箇伝のひとつ・美濃伝の「金重」「孫六兼元」など、数々の刀工が名刀を残しました。また天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする「伊勢神宮」、岐阜県高山市に位置する「光ミュージアム」など、刀剣を所蔵する神社・仏閣や博物館も多く存在しています。
「三重(桑名)・岐阜(美濃)の刀剣情報」では、三重県と岐阜県にまつわる有名な刀工や刀剣がある神社・仏閣、重要文化財の刀剣をご紹介。刀剣にまつわる幅広い情報を掲載している他、実物の写真と刀剣鑑賞のポイントもご覧頂けます。

三重(桑名)の刀剣情報

日本刀は、主に5つの地域によって「大和伝」・「山城伝」・「備前伝」・「相州伝」・「美濃伝」に分類することができ、これらをまとめて「五箇伝」と総称します。それぞれ機能美や典雅さ、豪壮さなど特色を持ち、地域ごとに鍛刀の方法にも違いがありました。現在の三重県は五箇伝に含まれる地域ではありませんが、著名な刀工を輩出しています。妖刀伝説で名を残した「村正」(むらまさ)や、伊勢国(現在の三重県)の藤堂家お抱え鍛冶である「和泉守兼重」(いずみのかみかねしげ)など多くの刀工がいるのです。三重県桑名の刀工が必要とされた理由と刀工達について解説します。

日本刀は短い物でも数十年、長くなれば数百年もの歴史を持ち、怪異や伝説を持つ日本刀も少なくありません。鬼を斬った、稲妻を切り裂いた、狐が憑いているなど、不可思議な伝説が多いほど人々は日本刀の虜になります。なかでも妖刀伝説として最も有名な日本刀が「村正」(むらまさ)ではないでしょうか。村正の打つ日本刀は、廉価でありながら非常に斬れ味が優れ実戦に向いていることから、当時の「現代刀」では最高品質を誇っていたと言います。村正の住んだ伊勢国(現在の三重県北中部)から近い三河国(現在の愛知県東部)の武士達からも重宝されており、「徳川家康」もそのひとりでした。しかし、のちに村正が徳川家を祟ったと考えられ、江戸時代になる頃には徳川家康は村正を所持することを憚るようになっていきます。このような不思議な刀を打つ村正一派のご紹介と、徳川家にまつわる「村正妖刀伝説」について追っていきましょう。

現在、刀剣と言えば刀剣愛好家や刀剣女子達から多くの関心を寄せられ、美術品として鑑賞される物です。武器として活用された時代には、名将の愛刀であったことや、伝説を残した名刀など数々の逸話を持ちます。そんな刀剣がもたらされた弥生時代から古墳時代、刀剣は美術品や武器としての価値としてよりも、神への供物や、あるいは神そのものとして尊ばれてきました。こうした慣習が連綿と受け継がれ、神仏に対する感謝や崇敬の気持ちを込めて、神社や寺に刀剣を奉納する文化が根付いています。「伊勢神宮」をはじめ、三重県の神社や寺のご紹介と共に、奉納された日本刀について見ていきましょう。

三重県は、江戸時代に流行したお伊勢参りにはじまり、世界遺産の「熊野古道」、伊賀地方の忍者伝説など観光資源が盛りだくさん。そして重要文化財などに指定された歴史的にも芸術性の高い建造物や工芸品、古典籍なども勢揃いです。そんな三重県にある重要文化財に指定された刀剣についてご紹介します。

桑名市立博物館は、1971年(昭和46年)に「桑名市立文化美術館」として産声を上げました。1985年(昭和60年)に増築され、三重県初の市立博物館となる「桑名市博物館」としてリニューアル。江戸時代に老中として「寛政の改革」を行なった「松平定信」(まつだいらさだのぶ)に関連する史料や、桑名出身の豪商「沼波弄山」(ぬなみろうざん)を始祖とする「古萬古」(こばんこ)、「萬古焼」(ばんこやき)に加え、地元の民俗資料や桑名に関連した浮世絵など市民の方々が寄贈された作品を中心に収蔵・展示しており、桑名の歴史を学ぶことができる博物館です。

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岐阜(美濃)の刀剣情報

日本の5つの地域に伝わる鍛刀法は「五箇伝」(ごかでん:五ヵ伝、五ヶ伝)と称され、そのなかでも「美濃伝」は、鎌倉時代中期以降に美濃国(現在の岐阜県南部)で発祥した、最も新しい日本刀作刀の伝法です。「日本刀の代名詞」と評されるほどの名刀を多数作った「備前伝」と共に、古刀期における二大伝法のひとつに数えられる美濃伝について、その発祥と繁栄の経緯をご説明します。

鎌倉時代中期頃に興った日本刀作刀の伝法のひとつ、「美濃伝」は、発祥の地である美濃国(現在の岐阜県南部)が交通の要衝であり、さらには周辺諸国に得意先となる有力武将が多く住んでいたという好条件が重なっていたため、急速な発展を遂げています。そしてその背景には、高い作刀技術を持った優秀な刀工達の存在も欠かせませんでした。そんな美濃伝の名工についてご説明すると共に、「刀剣ワールド財団」が所蔵する各刀工の作刀についてもご紹介します。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(きりんがくる)のヒットなどにより、「明智光秀」ゆかりの地として、戦国武将や日本史ファンなど多くの観光客が訪れている岐阜県。この地では、鎌倉時代中期以降、「美濃伝」と称される日本刀作刀の伝法が発達し、操作性と切れ味の良さをかね備えた実用的な刀剣として、様々な戦国武将達に「美濃刀」が重用されていました。「日本刀の名産地」である岐阜県において、博物館や神社などが所蔵している「国宝」や「重要文化財」指定の刀剣、すなわち、国から名刀であることを認められた刀剣についてご紹介します。

日本刀の「五箇伝」のひとつ、「美濃伝」の本拠地であり「刃物のまち」として知られている岐阜県関市にある「関鍛冶伝承館」は、鎌倉時代から受け継がれる「関鍛冶」の技を今に伝える施設です。1階には関鍛冶を代表する刀工「兼元」・「兼定」をはじめとする刀工によって作られた日本刀や、その製造工程・歴史に関する様々な資料を展示。2階には、関鍛冶以来伝承されている刃物作りの技術を応用した近現代の刃物産業製品などの展示が行なわれています。

「岐阜関ケ原古戦場記念館」は、1600年(慶長5年)に起きた天下分け目の合戦と謳われる「関ヶ原の戦い」を誰にでも分かりやすく解説することを目的とした体験型施設です。2020年(令和2年)、関ヶ原の戦いの古戦場である岐阜県不破郡関ヶ原町にオープン。関ヶ原の戦いに至るまでの歴史的背景を映像化し、床面スクリーンで観賞する「グラウンドビジョン」や、再現映像で関ヶ原の戦いを体験する「シアター」、合戦と同時代に使用されていた刀剣を始めとする武具や古文書の常設展示など、見どころ盛りだくさんの施設となっています。

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著名刀工名鑑
著名な刀工を「生産国」、「50音」、「フリーワード」のいずれかで検索できます。
美濃伝 関市
世界でも有数の刃物の産地である美濃伝の岐阜県関市についてご紹介します。
五箇伝の名工
日本刀(刀剣)の歴史に名を残した、数々の名工をご紹介します。
刀剣奉納 神社・仏閣の日本刀
日本刀が奉納・展示されている主な神社・仏閣や宝物館などを一覧でご紹介。
刀剣奉納 神社・仏閣の日本刀
全国の博物館・美術館に展示されている日本刀を一覧でご覧頂けます。
刀剣ワールド
刀剣ワールドでは、美術的に価値の高い刀剣・日本刀や甲冑(鎧兜)にまつわる様々なコンテンツを公開しております!
名古屋刀剣博物館 名古屋刀剣ワールド
国宝や重要文化財、重要美術品といった貴重な日本刀などがご覧頂けます。

三重県桑名市多度町にある「刀剣コレクション桑名・多度」は2020年6月開館(延期)の名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」に先立ち、「ホテル多度温泉」内に開館致しました。
「三重(桑名)・岐阜(美濃)の刀剣情報」には、三重(桑名)と岐阜(美濃)の刀剣にまつわる知識を解説。代表的な刀工や刀剣を所蔵する神社・仏閣など、刀剣についての情報が盛りだくさんです。
「刀剣コレクション桑名・多度」では、刀剣をはじめ、甲冑、薙刀、火縄銃といった様々な武具が集められており、そのすべてをどなたでも無料でご覧頂くことができます。他にも、なかなか観ることのできない、「動く御殿」とも呼べる絢爛豪華な女乗物も展示中。 「刀剣コレクション桑名・多度」へのご来館をお待ちしております。

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